今はもういないおじいちゃんへの贈り物
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5年前に旅立ったおじいちゃんの話です。
おじいちゃんはいつも私が遊びに来るとお菓子とお茶を出してくれました。
おばあちゃんがいるときはおばあちゃんが全部やってくれるのですが、
おじいちゃんが不慣れな手つきで入れてくれるお茶が私はとても
好きでした。おじいちゃんのおうちには常にお歳暮でもらったか
近所の人がお土産としてくれたのかというお菓子を大量に
私の前にどーんと置くことがシバシバありました。
お菓子が出されるのは嬉しいのですが、そこにあったのは
年寄りがになると全くそうやって動いたりしなくなり
チョイスがお年寄り向けだったんですよね。
それでもお菓子をもらえるだけで嬉しかったので
ちゃぶ台にすがりついてお菓子をむしゃりむしゃりと食べていました。
おじいちゃんは私が来るのを知っていていつも頂いたお菓子を
全部とっておいてくれたのです。私と2人で開けて食べるのを
いつも楽しみにしていると言っていました。
そんなおじいちゃんと他愛もない会話をする日々が
とても平凡でとても楽しく感じました。
おじいちゃんがいなくなって、お菓子は出てこなくなりました。
しかし私は毎年おじいちゃんのお墓参りには、
頂いたお菓子を備えるようにしています。
天国でも一緒に食べてくれたら嬉しいな。
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